私はこの話を聞いて瞬間的に嫌悪感を持った。
化石燃料の大量消費によって地球温暖化が急速に進行していると言われている最中、さらに宇宙空間からエネルギーを引き込むとなると更に温暖化が加速するのは言わずもがな。クローズドな地球での循環サイクルが狂っただけでもこれだけ世界が混乱しているのに、さらに宇宙から大量のエネルギーを地球へ取り込むとなると取り返しが付かない事になるのではないだろうか。
このような地球規模でのプロジェクトにおいて、その経済性ばかりを基軸に議論をすると大きな過ちを犯すことになる。こんな時こそ、我々は生命体としての直感を大切にしなければいけない。
人間以外の地球の住人、動物や植物、バクテリアやウイルス達にこのプロジェクトについて賛否を問えば100%反対であることは明白である。
多くの人がこの話を聞いて「良いね!」と思わないだろう。「そんな事をして大丈夫なの?」と嫌悪感を抱くのが一般的な感情だと思う。原発に象徴されるように、机上の安全性や経済性、危機管理システムを学者や既得権者が語り、理屈やお金で人々を説得、誘導してきた結果が今の有様である。施設落下の危険や事故のリスクなどに対して保証や保険でヘッジするような議論を、決して我々はしてはいけない。それでは原発の議論と同じ繰り返しだ。
もしこのような理屈を展開されたら、「キライ!」と大声で言い返せば良い。有史以前から「キライ!」と女性に言われたら事は上手く捗らなかった。理屈はいらない。「キライ!」にまさる反論はない。そもそも公共においては、人が嫌がることはしてはいけないのだ。
我々が今後研究すべき課題は、原子力に変わる超効率なエネルギー開発ではなく、分散、循環型の技術開発やシステム構築。そして省エネルギーでのライフスタイルといった方向性であるはずだ。
この研究に取り組んでいる方々へ申し上げたい。
「その情熱とエネルギーをビジネスに使うのではなく、身近な子供達の為に使いなさい!」と。
私は今日も明日も明後日も、子供達と魚釣りや笹舟遊びをしたいだけだ。世界中のほとんどの人がそう思っているように。